2025/09/25
こんにちは、新潟市西区・いとう歯科診療室です。
当院は歯周病専門医と歯周病認定歯科衛生士が在籍し、歯周病治療と予防を専門に行う歯科医院です。
診療の際に「またレントゲンを撮るんですか?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、特に歯周病治療や予防に力を入れる当院では、デンタル撮影は必須の検査です。
デンタル撮影(小さなフィルム)が必要な理由
歯周病は「歯ぐき」だけでなく、歯を支える「骨」が徐々に壊れていく病気です。
デンタル撮影は、歯と歯の間の骨の吸収や小さな病変を精密に確認できるため、歯周病診断には欠かせません。
たとえ見た目には異常がなくても、デンタル写真でしか確認できない「骨の状態」や「歯と歯の間のむし歯」があるのです。
だからこそ、当院では検査のたびに複数枚のデンタル撮影を行い、精度の高い診断と治療計画を立てています。
パノラマ撮影(大きなフィルム)の役割
パノラマ撮影では、歯並びや顎関節、親知らずの位置など、お口全体の大まかな状態を把握できます。
ただし、歯と歯の間の小さなむし歯や骨の微細な変化までは写りにくいため、歯周病の精密診断にはデンタル撮影の方が適しています。
CBCT(3D画像)の役割
歯周病が重度の場合、手術へと移行する可能性が高い場合などでは、2次元のレントゲンでは限界があるため、CT撮影を行うことがあります。
歯周病による骨の欠損状態が3次元で把握できるため、歯周病の診断には非常に有効です。
治療や予防での活用
歯周病治療のステップごとにデンタル撮影を行うことで、
・骨の吸収がどこまで進んでいるか
・治療やクリーニングで改善しているか、つまり治療の結果、
骨が安定してきているか、歯石が除去できているか
を確認できます。
これは「削って治す」ためではなく、歯を残すための精密な記録なのです。
被ばく量についての安心
「何度も撮って大丈夫?」と不安に思われる方もいるかもしれませんが、歯科用X線の被ばく量は非常に少なく、安全性は確立されています。
デジタル機器により、さらに低線量での撮影が可能になっていますのでご安心ください。
一番被曝量の多いCT撮影でも、飛行機で成田―ロサンゼルスを往復するくらいの被曝量です。
まとめ
・デンタル撮影は歯周病の診断・予防に必須 ⇒ これが診断の基礎になります
・パノラマ撮影は全体像を把握する補助的な役割
・CT撮影は骨の欠損状態などをさらに精密に把握することができます
・治療や経過観察ごとに撮影し、改善や進行を正確に把握
・被ばく量はごくわずかで安心
いとう歯科診療室は、歯周病専門医と認定歯科衛生士による専門的な診療を通じて、患者さんの未来の歯を守ります。
そのために、デンタル撮影を欠かさず行うことをどうぞご理解ください。