2026/08/02
今年度も根管治療を濃密に学ぶ期間が始まりました。
昨年度は非外科的根管治療、いわゆる皆さんが想像する根管治療を学び、
本年度は外科的根管治療を学びます。これで根管治療界隈を網羅することになります。
さて、第1回は「Apicoectomyの基本と応用」でした。
Apicoectomyとは歯根端切除術のことです。病変のある根の先を切断する外科処置になります。
主に非外科的根管治療で治癒しなかった場合の次の一手として施術されます。
日本の一般歯科臨床で行われることもありますし、
私も自分なりに工夫してやってきて良い結果を導き出していますが、
日本の教育現場ではApicoectomyに関して研究結果や論文結果を
ベースに治療に対する考え方や術式・プロトコールが教えられることはありません。
独自にやっている感が否めず、大学病院でさえ歯根端切除を行った後、
逆根管充填せず、切りっぱなしだったりすることがあります。
切りっぱなしだと治癒率は50%、逆根管形成・充填した場合は96%
とその治癒率には大きな差があります。
根管治療と同様、世界基準に達してないということになります。
えっ、日本の歯科医療ですごいんじゃないの?
と思っている方はアメリカ・インディアナ大学補綴科大学院
を修了した土屋嘉都彦先生の著書「歯科医療後進国日本」
を読まれることをおすすめします。
日本の歯科医療の世界における立ち位置がよくわかります。
それはさておき、Apicoectomyに関しては先ほど、自分なりに工夫し、
よい結果を得てきたと記載しましたが、
私がApicoectomyの対象としてきたのは上顎前歯だけです。
講師であり米国歯内療法専門医である松浦先生は6番の近心根、
条件が整えば7番まで治療対象になるので驚きです。
それにはもちろん、様々なテクニック、必要な道具などがあります。
今回の講義では、
CTでの分析、切開・剥離、骨削除、歯根端切除、逆根管形成、逆根管充填、
縫合についての内容でした。それぞれにエビデンスに基づいた術式、
臨床面でのコツについての解説があり、盛りだくさんでした。
そろえるべき器具や薬剤なども紹介があり、大変勉強になりました。
自分なりに工夫するのも大事ですが、まずは世界基準のやり方をマスターしてから、
自分なりに工夫していくことの必要性を感じました。
こんな大変なことを保険診療で行う気は毛頭ありません。
歯根端切除や意図的再植などの外科処置は自費治療での対応になります。
今回から座学はオンラインで受講できるようになり、
時間的・経済的には大変楽になりましたが、博多に行くのも精神的なリフレッシュになるので、
微妙なところです。