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Advanced Course2026への参加 世界基準の外科的根管治療を目指して③

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2026/10/09


「歯科麻酔と各種伝達麻酔(講義と相互実習)」

 

今回は歯髄炎などの急性症状がある場合や
外科的根管治療を行う上での各種麻酔方法を
講義と実習で学びました。

 

麻酔薬の種類から、各部位における麻酔の方法を講義で学び、
実習を行いました。

 

普段、1日に何回も麻酔をする我々ですが、
実習で自分にされるとなると、
なかにはとても緊張している先生もいらっしゃいました(笑)。

実習で習得する手技は、下顎孔伝達麻酔と頬神経ブロックです。

私は勤務医時代に下顎の大臼歯のむし歯の処置などには
下顎孔伝達麻酔を行っていたので、
伝達麻酔に対する恐れのようなものはありませんでしたが、
今までやっていた方法(3進法)とは違い、直達法を学びました。
簡単ですし、麻酔時の痛みもそれほどありません。

麻酔って、針を刺すときに痛みを感じると思っている
患者さんが多いのですが、針を刺すときではなく、
麻酔薬を注入して圧力が増すときが痛いのです。

下顎孔伝達麻酔は組織が疎な部分に麻酔液を解き放つので
痛みはそれほどありません。

 

ちなみにアメリカでは下顎の小臼歯、
大臼歯の治療には伝達麻酔を行うことがほとんどで、
小児にも行うとのことでした。

 

日本では浸潤麻酔が主な方法ですが、下顎の大臼歯は骨が硬く、
麻酔薬が浸透しないため、麻酔が効きにくいと思っている
先生方も多いのではないでしょうか?

実際、今回の実習でも下顎孔伝達麻酔をはじめて行う
先生方も結構いらっしゃいました。

 

アメリカでは少し認識が違うようです。

下顎は伝達麻酔が奏功すると、その効果時間は長いので、
じっくり施術に取り組める。

むしろ上顎は麻酔が奏功しやすいが効果時間が短いので、
外科的な処置の際には難しいとの認識のようです。

 

上顎:おもに浸潤麻酔

下顎:下顎孔伝達麻酔、頬神経ブロック→浸潤麻酔→歯根膜麻酔

 

が麻酔の手順となります。

 

また、麻酔薬にはエピネフリン含有のもの、
そして高濃度エピネフリン含有のもの(日本では未発売)、
エピネフリン無添加のもの、それぞれの特徴について学びました。

麻酔薬自体には血管拡張作用があるので、
血管収縮作用をもつエピネフリンが添加されてないと、
拡張した血管から麻酔薬が流れ出てしまい、
効果が早く切れてしまうからです。

 

ただ伝達麻酔のように神経付近に解き放つような麻酔の方法では
エピネフリン無添加の麻酔薬でも十分に奏功することができます。

 

実習では左右に下顎孔伝達麻酔を行いました。
左右どちらかにエピネフリン含有のキシロカインを、
もう片方にエピネフリンが含まれてないスキャンドネストを
お互い打ち合いました。

 

私もお相手の先生も左にキシロカイン、
右にスキャンドネストを打ち合いましたが、
左はあまり奏功せず、右はバリバリ、ビリビリ、
完全に知覚がなくなりました。

奏功しているかどうかはコールドテストを行いますが、
テストを行うワッテが歯に触れている感覚さえありませんでした。

これが伝達麻酔の威力か~。

よく患者さんから「完全にビリビリです」とか
言われることがありますが、実体験しました。

麻酔をしていない前歯にコールドテスト行ってもらいましたが、
瞬時に凍みて、顔を背けてしまうほどでした。

 

さて、でも左は効かなかった。ですよね。

これは手技が甘いと言うことではなく、
初回の伝達麻酔で奏功する確率は55%ですので、
約半分の割合しか奏功しないと研究データがあります。

ある意味、論文通りの結果になりました。

ですので、伝達麻酔だけでなく、
浸潤麻酔、歯根膜麻酔など複合技で
痛みを取り除いていくことになります。

 

午前中に麻酔の実習があったので、
お昼は「うなぎチャーハン」という今まで食べたことのない、
おいしいチャーハンでしたが、
完全に麻酔が効いている右側の頬を噛まないよう、
ゆっくり食べなければなりませんでした。

 

今回は普段、当たり前のようにおこなっている麻酔
について深掘りすることができました。

 

そして久しぶりの博多、よかったな~。

 

次回は第4回「CBCTの分析方法と外科治療への応用、その他諸々」
です。