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院長コラム | いとう歯科診療室 - パート 2

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歯周病と全身の健康、そして東北大学の最新研究

2025/06/30



こんにちは。いとう歯科診療室です。

当院がある地域は、長年お住まいの高齢の方々と、新しく住まいを構える若い世代の方々が共存する場所にあります。この多様な患者層の皆様に、最適な歯科医療を提供できるよう、日々努めております。

さて、今回は東北大学大学院歯学研究科が発表した最新の学術論文をご紹介しながら、歯周病治療が全身の健康、特に糖尿病に与える影響についてお伝えします。

 

歯周病治療が、糖尿病患者の透析リスクを減らす

20251月、東北大学大学院の研究チームは、4074歳の糖尿病患者約10万人の保険診療データを解析し、歯周病治療の有無が人工透析への移行リスクに与える影響を発表しました 

・年1回以上の歯周病治療(メインテナンス)を受けた場合、透析リスクが32%減少 

・年2回以上(半年に1回)の治療を受けた場合、透析リスクが44%減少 

 

この研究は、歯科治療が全身の健康、特に糖尿病の合併症予防に効果があることを明確に示しています 

東北大学の関連リリースはこちらからご覧いただけます
 東北大学 産学連携機構イノベーション戦略推進センター

 

いとう歯科診療室は「歯周病のプロ」が揃う歯科医院です

いとう歯科診療室には、日本歯周病学会の認定資格を持つ専門医と認定歯科衛生士が在籍しており、患者さん一人ひとりの症状や状況に合わせた高度な歯周病治療を行っています。

歯周病は、単なる口の中の病気ではありません。糖尿病、心血管疾患、認知症などとも深く関係する全身疾患の一部であると考えられています 

 

糖尿病と歯周病の「双方向」な関係

高血糖は歯周病を悪化させ、歯ぐきの炎症を長引かせます。一方で、歯周病による慢性炎症は血糖コントロールを妨げ、糖尿病を悪化させることが知られています 

このような「負のループ」を断ち切るためには、医科と歯科が連携し、歯ぐきの健康から体全体を守る視点が重要になります 

 

糖尿病のある方こそ、歯周病治療を

東北大学の研究では、糖尿病患者の約半数が歯周病治療を受けていないという現状も指摘されています 

いとう歯科診療室では、定期的な歯科検診と専門的ケアを通じて、口腔内の炎症を抑え、全身の健康リスクを下げるお手伝いをしています。

当院では、患者さんお一人おひとりの環境や経済状況に合わせた治療計画をご提案し、柔軟に対応することに力を入れています。

歯周病を専門としながらも、根管治療から入れ歯まで、オールラウンドに対応できることが強みです。

 

最後に

いとう歯科診療室は、「歯ぐきの健康を守ることが、体を守ることにつながる」と考えています。

歯周病治療は、むし歯治療とは異なり、定期的なケアと専門的アプローチが不可欠です 。ご自身の健康を守るためにも、ぜひ一度ご相談ください。

当院の詳細は、いとう歯科診療室ウェブサイトをご覧ください。

Basic course 2025への参加 世界基準の根管治療を目指して ②

2025/06/25

ホームページをご覧頂き、ありがとうございます。

さて5月下旬に博多でご開業されている米国歯内療法専門医 松浦顯先生が主催する根管治療セミナー「Basic course2025」の第2回に参加してきました。

2回目のコンテンツは

・米国歯科大学院における根管形成方法

・作業長の決定方法

・拡大号数(MAF)の決定方法

・グライドパス

・石灰化根管で穿通しない場合の対応方法(メカニカルペイテンシー)

・根管充填方法

 

などについてでした。歯科医師でない方にとってはチンプンカンプンだと思います(笑)。

 

それぞれの手技には理論が裏打ちされ、なんとなく今までやっていたことが、ことごとく覆される感じ。

そして今までやってきた根管治療からだいぶ進化する予感。

 

また、使う道具や材料も細部にわたって教えて頂けるので、迷うことがありません。

500枚以上に及ぶスライドの復習も楽しみながら行っています。

 

さて、次回の6月は、いよいよ抜去歯で実習が始まります。

講義の復習に加え、米国式根管治療に必要な器材や材料を購入、実習に使う抜去歯を選別、CTを撮って分析などやることが盛りだくさん!

 

前回は何かと忙しく、博多で滞在しているのに、豚骨ラーメンを食べられなかったので、

今回は講義、懇親会終了後に、満腹をおして「一蘭」に行ってきました。

博多グルメも楽しみの一つ。

Basic course 2025への参加 世界基準の根管治療を目指して ①

2025/04/29

ホームページをご覧頂きありがとうございます。

根管治療、皆様、ご存じでしょうか?

大きなむし歯で歯の内部の歯髄(神経と血管)まで細菌感染起こしてしまった歯や、
以前、治療した歯の根の先に病変ができてしまった歯に行う処置です。

よく歯科医院で「神経とりますね~」とか「根の先に膿がたまっているので、根の治療しますね」
と言われるやつです。

この根管治療を世界基準の診療に引き上げたいと思っているのです。

「日本の根管治療は世界基準ではないのか?」
と思われるでしょうが、残念ながら日本はかなり遅れてしまっています。

先進国なのに?

そこは医療制度の違いが大きく影響していると思います。
ざっくりいうと、例えばアメリカの根管治療と日本の根管治療では
その診療費が全然違います。アメリカの約10分の1以下で治療しなくてはなりません。

ラーメンで例えると、アメリカでは2000~3000円でラーメンを提供できるので、こだわったラーメンが提供できるでしょう。
一方、日本では国から200円でラーメンを売りなさいと決められているようなものです。
200円で売るのに、出汁にこだわって、自家製麺でといわれたら、当然赤字ですね。
そもそも200円ではラーメンは提供すること自体できないかもしれない。これが日本の根管治療。

それでも、今までは何とか世界基準とまではいかなくても、ラバーダムをかけたり、努力してきたつもり。
でも、そろそろ限界。

どんどん新しい器具、新しい材料が出てくるなかで、
今のままで世界基準の根管治療を提供するのは難しいと思っています。

私は歯周病専門医なので、歯周病治療に関してはある程度、一般歯科医院よりは
経験も積んできました。
今後も歯周病治療が当院の柱であることは変わりないのですが、
根管治療も世界基準の診療技術を習得し、柱にしたいと思っています。
https://www.ito-dental-office.jp/clinic

というわけで、この4月から博多でご開業されている「まつうら歯科医院 歯内療法専門室」の
松浦顯先生が主催する根管治療のセミナー「Basic course 2025」に参加することにしました。
https://fukuoka-endodontics.com/?page_id=45
松浦先生は日本で4人しかいない、米国歯内療法学会認定の専門医です。
1年間、毎月博多に行って勉強します。
その様子を報告できたらと思っています。

そして少しずつ当院の根管治療も変化していくことになるでしょう。

むし歯と歯周病を一言で説明すると・・

2025/03/30

むし歯と歯周病は皆さんご存じのお口の中のトラブルですが、
では「どんな病気ですか?」と尋ねるとほとんどの方があやふやな認識だと思います。

一言で言うと、 むし歯は「歯が溶ける病気」、歯周病は「歯を支えている骨が溶ける病気」です。

もう少し付け加えると むし歯は「むし歯菌が出す酸で歯が溶ける病気」、
歯周病は「歯周病菌が歯ぐきの内部に感染することで歯を支えている骨が溶ける病気」

もう少し付け加えると・・・、きりがないですね。 それ以上はホームページをご覧下さい。
歯周病について

ただ、むし歯も歯周病も自然に生じるのではなく、口腔内に住んでいる細菌、 特にむし歯菌と歯周病菌が引き起こす病気だということです。 病気の原因が何かを把握することは、治療においても予防においても大事なことだと思います。